院長ブログ

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デング熱

全国でデング熱が発症しています。
東京では、代々木公園をはじめいくつかの公園の出入りが禁止になるなどちょっとしたパニック状態です。
公園の近くに住む方は、とても心配でしょうね。

デング熱という名前を初めて聞かれた方も多いのではないかと思います。
でもこの病気では亜熱帯では普通にある感染症で、シンガポールなどに旅行に行くとデング熱に注意の警告が空港に張り出してあります。

ネッタイシマカという蚊がデングウイルスを媒介します。
発病した人の血を蚊が吸って、さらに別の人の血を吸うことでウイルスが媒介されます。

ネッタイシマカの生息は、北限が台湾といわれていますからどうして日本で発症者が増えているのでしょう。
もちろん発端は、東南アジアで感染して日本国内にウイルスを持ち込んだのだと思います。
日本には、ネッタイシマカはいませんが、仲間にあたるヒトスジシマカが生息しています。
ヒトスジシマカは、ネッタイシマカよりも媒介能力は低いですが、ウイルスを媒介することができます。
これが今回日本で感染者が増えている原因だと考えられます。

デング熱にかかると、高熱がでて頭痛、顔面紅潮、結膜充血を伴います。
高熱は、1週間ちかく続くことがあります。
発熱により関節や筋肉の痛みを伴い、体幹や四肢に発疹が出現します。
症状は通常1週間程度で回復します。

特効薬やワクチンはありませんので、対症療法が基本です。
高熱がでたら解熱剤を使用するということです。
予後は、比較的に良好ですが、時に重症化して血漿漏出や出血傾向がでて重症化することがあります。
重症化した場合、放置しておくと10~20%が死に至るのでちょっとひどいと思った場合は病院へ行くことを勧めます。
病院では、デング熱と確定するために血液検査を行い、診断がつけば保健所に届けなければなりません。

日本でも終戦直後、東南アジアからの帰還兵がデング熱を持ち込み45万人感染者がでたという報告があります。
ひと夏の騒ぎですめばよいのですが、天候が亜熱帯化している現在、ネッタイシマカが日本でも生息できるようになるのではないかと心配です。
今回はデング熱騒ぎでしたが、今後さらに世界最大の感染症マラリアが日本で流行るということになりませんように願うばかりです。