院長ブログ

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日本人の名前がついた病気・・・橋本病

人の名前がついた病気があります。
パーキンソン病、ダウン症候群、バセドウ病、ハンチントン舞踏病などはよく知られていますよね。その他にも数多くあります。

現代では名前をつけることはしませんが、以前は病気を発見した人の功績を讃える意味と医学者に病気を発見する意欲を引き出すために名前をつけていたのでしょうね。

日本人の名前がついた病気は少ないですけどいくつかあります。
12月2日~4日まで福岡で日本甲状腺学会主催の国際シンポジウムが開催されていました。
橋本病100周年を記念したものでした。

甲状腺機能低下症の原因で一番多い慢性甲状腺炎のことを橋本病と言います。

橋本策(はかる)先生は、明治14年三重県伊賀町(旧阿山郡西柘植村)に生まれ、九州大学医学部(旧京都帝国大学福岡医科大学)を卒業しました。外科学教室在局中に、リンパ球浸潤に富む特異な甲状腺腫に着目、大正元年(1912年)、ドイツの外科学雑誌に報告しました。

これが慢性甲状腺炎に関する世界で初めての発表となりました。

橋本先生は、その後ドイツに留学されていますが、第一次世界大戦が始まったために帰国して地元で親の後を継ぎ開業をしています。明治時代に三重から福岡に来ただけでも凄いと思うのですが、留学もしたことがない卒後わずか4年目の若者が、ドイツ語で論文を書き上げたのです。今のようにパソコンもない時代に、外国語で論文を書くのはとてもとても大変なことだったろうと想像できます。ちょっと間違えたら最初から書き直さないといけないのですから、何度も何度も書き直したことでしょう。

今の時代に論文をかくのに比べたら10倍以上の労力が必要だったと思います。
通信手段が手紙しかない時代にドイツへの留学も凄いですね。
現代人でこの境遇で頑張れる人がどれほどいるでしょか。
自分だったらと考えるとちょっとできないなあと思います。
昔の人は、本当に肝が据わっていたのですね。

やはり偉人です。