院長ブログ

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狭心症

日本人の死因の第二位は心筋梗塞です。
心筋梗塞は、心臓の血管に動脈硬化が起こり血流が途絶えることが原因です。

まだ動脈硬化の程度が軽く血管が狭くなっている程度では、運動時に胸痛がおこります。
この状態を狭心症とよびます。

最近、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に対する新しい治療法が話題になっています。

従来は、次のような治療が行なわれてきました。
1)抗凝固剤やニトログリセリン(亜硝酸製剤)による薬物療法
2)心臓の狭くなった血管に別の血管をつなぎ血流を回復させるバイパス手術法
3)ステントと呼ばれる管をカテーテルで挿入する治療法

特に最近は心カテーテルによるステント留置術が主流で多くの病院で行なわれています。
でも再狭窄が起こることが問題になっていました。

話題になっている新たな治療法は、低出力対外衝撃波治療と呼ばれる治療です。

衝撃波を用いた治療法は、すでに尿路結石に対する治療が普及しています(体外衝撃波結石破砕術)。
一時間の治療で尿路結石、腎結石を破砕できます。
(6mm以下の結石は自然排泄が可能なので、7~8mm以上の結石が適応になります。)

虚血性心疾患の治療では、低出力の衝撃波を心臓めがけて照射します。
そうすると心筋細胞から血管を増やす因子の分泌が促進され、
新たに血管が増えることにより虚血を改善できます。
患者さんの持っている自己修復能力を促進させる治療です。

身体の外側から治療を行なうことができるので身体的な負担も少なくてすみます。
治療による副作用や合併所もほとんどありません。
高齢者や他の疾患をもつ方にとって受け入れやすい治療法だといえます。

また装置さえあれば、ランニングコストも電気代だけですので医療費も少なくてすみそうです。
でもまだ保険適用されていませんので、治療費として30万円かかるそうです。
(ステント留置術は、3割負担で約30万円)

まだまだ医療者の間でも知られていませんので、これから徐々に広がってゆく治療法だと思います。
このような効果があり痛みを伴わない治療法が早く普及すればよいですね。