院長ブログ

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糖尿病、まずタイプを分けて考える

糖尿病というと太った方に起こる病気というイメージがあります。
実は、いくつかのタイプに分かれ、それぞれ治療を変える必要があります。
まず大きく分けてインスリン分泌が障害されて発症する1型と生活習慣により成人になり体重が増加して起こる2型があります。

1型糖尿病は、膵臓からでるインスリンというホルモンが分泌しなくなる病態です。
原因は、自己免疫異常やウイルス感染が関係しているとされています。
治療には、インスリンを使用する必要があります。

2型糖尿病は、内臓脂肪蓄積によりインスリンの効きが悪くなり血糖が高くなります。
これまで2型糖尿病の治療は、運動と食事を中心として内臓脂肪を減らしインスリンの効きをよくすることでした。
臨床現場で2型糖尿病の方をみていると必ずしも太った方ばかりではありません。
痩せていても糖尿病の方もいます。
こういう方は、体質的にインスリン分泌機能が悪い方です。

糖尿病の患者さんを
①やせ型
②小太り型
の2タイプに分けて考えた方が治療がうまくいきます。
血糖を抑える薬は多数ありますが、この2タイプで使用する薬を変える必要があります。
どちらのタイプでも最初に使う薬は、メトグルコ(ビグアナイド)がよいでしょう。
欧米でも最初に使う薬として推奨されています。
ただし、腎機能が悪い方には使うことができませんので要注意です。
(クレアチニンが1.2㎎/dlまたはeGFR30以下であれば使用禁忌です。)
また9錠まで増量することができるのですが、多くなると吐き気、下痢などの副作用がでます。
副作用がでない程度の量に加減して使用することです。

1種類の薬剤で血糖コントロール効果が不十分な場合は、2、3種類の薬を併用します。
この2種類目、3種類目に出す薬が2タイプでは異なります。
①やせ型では、分泌が悪いインスリンを増やすようなタイプの薬が必要です。
 (DPP4阻害薬、少量のSU剤)
インスリン分泌が悪いのですから、長時間効果があるインスリン注射を1日1回することも有効です。
②小太り型では、体重を減らしインスリン抵抗性を改善する薬を加えます。
(SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬)
病態に応じて薬を使い分けるきめ細かさが糖尿病治療にも必要です。

①と②をどのように分けたらよいかは、BMI(体格指数)が参考になります。
BMI23未満であれば①やせ型、23以上であれば②小太り型と考えてよいでしょう。
あなたの糖尿病はどちらのタイプですか?
ぜひ自分がどんな薬を服用しているかチェックしてください。
難しいですが少しずつ学んでいけたらよいですね。