体重が減少するとき・・・糖尿病

糖尿病と体重はもちろん関係あります。
糖尿病というと肥ってしまい悪くなっていくというイメージです。
でも日本人の場合、それほど肥満でなくても糖尿病になりやすい体質です。

糖尿病の原因は、血糖をコントロールするインスリンが効かなくなる(インスリン抵抗性)かインスリンの分泌そのものが低下するためです。
日本人は、インスリン分泌そのものが少ないのです。
見た目それほど肥っていない方が糖尿病であることも多いですね。

肥満度も体格指数(BMI)25以上の方は30%です。
アメリカ人だとBMI25以上の方は70%以上ですからもう骨格そのものが違います。
日本人の場合は、それほど肥ってなくても20歳くらいの時の体重よりも2~3Kg増えるとその人にとっては過体重であり糖尿病のリスクが高まると考えてよいでしょう。
できるだけ若い時の体重と同じくらいになるようにコントロールすることです。

肥満者の場合、ダイエットもしてないのに体重が減りはじめた場合は糖尿病が悪くなっているのかもしれません。
今まで通り食べているのにやせてくるような場合です。
この状態は要注意です。

インスリンは、血液中の糖を細胞内に引き込む働きをしています。
インスリンが十分に働かなくなると血液中には糖は多量にあるけど(高血糖状態)、細胞内には糖が枯渇してエネルギーとして使用できなくなります。
蓄積してある脂肪や筋肉を分解してエネルギーとして使用するため体重が減ります。
このような状態の時は、かなり高血糖状態ですので自覚的にはノドの渇きが強いのが普通です。
体重減少があり、ノドの渇きがある方はすぐに病院を受診することです。

病院で高血糖があり、検尿で脂肪分解産物のケトン体が陽性であれば、急性代謝失調として入院が必要です。
ほっておくと意識低下などの重篤な病態になるおそれがあります。
治療にはインスリンを使用して血糖を低下させます。
もちろん糖尿病の治療には、食事と運動により日々の体重管理が必要なことは言うまでもありませんね。

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