周辺症状の治療・・・認知症

認知機能が低下した方で、一番家族が困ることは物忘れではなく、本人の言動の変化です。
すぐに怒りやすくなったり、逆に無気力になったり、物が盗られたとさわぎだすこともあります。
いわゆる周辺症状(BPSDと呼ばれている症状です。

BPSDは、家族にとって大きな負担となるばかりでなく、ご家族との人間関係も破綻させます。
薬による治療とともにご家族の対応の仕方によりBPSDが改善することもあります。
BPSDとはどのようなものか、そしてどのように対応したらよいか説明しましょう。

①妄想(物盗られ妄想など)
いくら本人に説明しても聞き入れないことがほとんどです。
まずは、できるだけこの話題から意識をそらせることが大切です。
財布がなくなった訴えるような場合は「後で一緒に探すからちょっとお茶しましょう」などと言って1回間を持つようにします。

②幻覚
認知機能低下からきている症状であることを理解します。
はっきり見える場合は、アルツハイマーよりもレビー小体型認知症です。
また薬によるせん妄の場合もありますので、医師に相談なされてください。

③興奮
無理に従わせようとすると興奮がますます強くなります。
少し離れて冷静になる時間をとりましょう。

④うつ
抑うつ的になると食欲が低下しますので、食事や水分摂取に気をつけましょう。
できることに目を向けるようにしましょう。

⑤不安(何度も同じことを確認するなど)
不安の原因になることがわかっている場合には、その原因からなるべく遠ざけます。

⑥無関心
反応しないから、声をかけずに放って置くとますます反応しなくなります。
本人が以前興味があったことなどを話題しにして話しかけます。

⑦脱抑制(礼儀正しさが失われた感じがする)
本人の逸脱した行為に腹を立てるのではなく、寄り添いボディタッチを通じて安心感を与えながら行動を優しく止めてあげます。

⑧易怒性(いつもイライラしている)
ちょっとしたことで腹を立てるような場合、怒りで返すのでなくしばらく一人になる時間を持てるようにします。
怒りに対して優しさで包んであげることです。

⑨異常行動
はじめは何度か見守ってあげて続くようであれば優しく止めてあげるようにします。

対等のレベルでやりあうのでなく、感情的にならないように冷静な対応することです。
そのために認知機能が低下した状態であることを理解すること。
介護する側に余裕がないとできないことです。
家族によっては、とても冷静さを保つことが難しい場合もあります。
このような場合は、他者に援助を頼むことを考えましょう。

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