様々なストレスや栄養失調、体内の炎症がきっかけで慢性的な疲労をはじめとしたうつ病のような症状をもたらす病気です。
副腎は腎臓の上に位置しており、脳からの指令に応じて多様なホルモンを分泌し生体機能の維持を役割としています。
分泌されるホルモンの中で重要なのが「コルチゾール」であり、血糖値を保ったり炎症を抑える働きを持っています。
本来コルチゾールは分泌に日内変動があるのですが、ストレスがかかりっぱなしだったり、炎症が起こったりすると副腎は体を守るために1日中コルチゾールを出し続けるようになります。
そうなると副腎がだんだんと疲れてきて、最終的には十分なコルチゾールを出すことができなくなってしまいます。これを「副腎疲労」といいます。
副腎が疲労してしまうとうつ病の症状が出るようになります。朝起きるのが辛くなり、集中力の低下や立ちくらみなども出現するようになります。
また、コルチゾールは炎症やアレルギーを抑える働きがあるため、副腎疲労になると炎症体質やアレルギーになりやすくなります。
さらにコルチゾールと性ホルモンはコレステロールを材料として副腎皮質で作られています。
副腎疲労の抵抗期(コルチゾール↑)のときは耐糖能異常によりDHEA-S(性ホルモンの元)が作られにくくなり、疲弊期になってコルチゾールが少なくなってくると下垂体からの命令が少なくなってやはりDHEA-Sの産生が低下します。
このため性欲の低下や月経不順などの症状が出現するようになり、不妊の原因にもなります。