院長ブログ

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睡眠障害、不眠と生活習慣病の関係は?

年をとるにつれて自分の中で変わったなと思うことのひとつに睡眠があります。

思春期から20代まではとにかく眠くてたまりませんでした。
休みのときは、昼まで寝ていることもよくありました。
乗り物にのればウトウトするし、講義や会議でも思わずコックリとしていました。
とにかくどこでも寝ることができました。

これが不思議に40代、50代になってきたらウソのように日中の眠気がなくなりました。
夜間の睡眠時間も以前のように長く眠れず、朝は早くか目が覚めてしまいます。
全般的に睡眠の質が低下しているように思います。
私は、これが徐々に老化や認知機能低下につながるのではないかと考えています。

生活習慣病と不眠を調べた研究があります。
生活習慣病の方では、不眠の悩みが多いという結果がでています。 不眠と生活習慣病と併せ持つ人が多く、相互に因果関係があると考えられています。
本当に因果関係があるのでしょうか。
どちらも高齢のためで、たまたま併せ持つ方が多いということではないのでしょうか(相関関係)。

さまざまな生活習慣病と不眠の関係をひとつずつ考えてみましょう。

高血圧ですが、これは不眠との関係は明らかです。
睡眠時間が短いと交感神経活動が高まっており血圧の上昇の原因となることがわかっています。

糖尿病ではどうでしょうか。
糖尿病の方も健常者に比較して不眠に悩んでらっしゃる方が多いようです。
糖尿病歴のない男性を8年間しらべたところ、睡眠障害があると2倍以上糖尿病になりやすいという結果がでました。何が原因でしょうか。

糖尿病が発症する理由のひとつは睡眠時間が短いと副腎皮質ホルモンの分泌量が多くなることだと考えられています。
またグレリンという食欲を増すホルモンが増えることや食欲を低下させるレプチンというホルモン分泌が低下することにより、食欲増進し体重増加することが原因とも考えられています。
睡眠不足が自律神経やホルモンに影響するのですね。

睡眠障害が起こると生活習慣病になりやすくなるのは事実のようです。

それでは睡眠障害をなんとかせねばということになるのですが。
最近の臨床研究では安定剤や入眠剤使用者では、3倍ちかく死亡リスクが高まると報告されています。
ですから安易に睡眠導入剤は使いたくありません。

デスクワークの方は、やはり昼間に同じ姿勢をとり続けることが悪いのではないかと思います。
寝る前にストレッチを行い今日一日使わなかった筋肉にも刺激を与えることが心地よい睡眠をもたらす秘訣です。

また加齢によって起こる夜間頻尿や皮膚乾燥症によるカユミも睡眠の質を低下させますので、これらの症状がある場合は治療を受けることも必要でしょうね。