今年は、インフルエンザ流行のが早いようです。
今月から各医療機関でインフルエンザワクチンの注射がはじまっています。
ワクチン接種の値段は地域では4000円くらいが相場です。
インフルエンザに罹患しても通常、数日で治るのですが高齢者では2次感染で肺炎を併発することがあります。
私の義父も今年の2月にインフルエンザに罹患して亡くなりました。
高齢者にとってはインフルエンザとあなどるなかれ、致命的になることもあります。
高齢者と同居家族はぜひインフルエンザワクチンを接種していただきたいと思います。
ワクチンの接種率は50%と言われています。
接種してもインフルエンザにかかることもあるじゃないかと言われることもあります。
確か罹患することもありますが、重症化することを抑制する効果があるのです。
日本でワクチン接種の有用性を検討した報告があります。
1994~1995年にインフルエンザが流行した時に、行われたものです。
その頃は、ワクチン接種を希望される高齢者の方が少なくて、接種した人としない人を観察することができました。
ワクチン接種者の方がインフルエンザ罹患率が少ないという、ワクチン有効性を証明する結果が報告されています。
インフルエンザの他にも高齢者で接種した方が良いワクチンが、あと2種あります。
一つは、肺炎球菌ワクチンです。
肺炎球菌は、肺炎の原因菌として最も多く、肺炎の1/3を占めます。
肺炎は、70歳以上の方は罹患しやすく時に致命的になり、日本人の死因で3番目になっています。
このワクチンは、地方自治体からの助成があり、65歳以上の方には接種をすすめる通知がきていると思います。
5年間効果がありますから、最初に打ったときから5年後に再度接種してください。
2回目からは、助成はなく自腹で接種することがになりますが、8000円という価格は5年間有効ということを考えれば高いものではありません。
もう一つのワクチンは、帯状疱疹ワクチンです。
帯状疱疹を経験した方はよくわかっていると思いますが、感染後に痛みがひどく残ることがあります。
人によっては、一生帯状疱疹後の神経痛で苦しむ方もいらっしゃいます。
痛みが残ってしまって後悔しても遅いです、治しようがありません。
肺炎球菌ワクチンのように自治体からの助成はありませんが、このワクチンも8000円で5年間有効です。
私と妻もこの夏に接種しました。
予防できるものは、しっかり予防することというのが現在の医療の考え方だと思います。
ぜひ皆様にも接種していただきたいワクチンです。